北欧の住まいでは、オークやビーチ、アッシュといった明るい木材が選ばれることが多くあります。空間を穏やかにまとめる一方で、部屋全体の印象に明快な拠点が定まりにくい場合もあります。濃褐色の木材を取り入れると、空間の陰影と輪郭が大きく引き締まります。良質なアメリカンウォールナットは、はっきりとした木目と深い茶褐色を持ち、白い壁や装飾を抑えた空間の中で確かなコントラストをつくり出します。
コペンハーゲンの西、Valby(ヴァルビー)に拠点を構えるNoyer(ノイエ)では、ウォールナットがすべての造形の起点となっています。2013年に木工職人のJanus Larsen(ヤヌス・ラーセン)が立ち上げ、現在はNikolaj Hviid(ニコライ・ヴィード)らとともに工房を運営しています。ブランド名はフランス語で「ウォールナット」を意味します。工房と設計の歩みについては、私たちについてのページで詳しく紹介しています。
45度の対向カットが際立たせる木目の表情
Noyerの家具に共通する特徴は、縁に施された45度の対向する斜めカットです。天板やフレームのエッジを斜めに削り出すことで、木口の断面と板面の木目が異なる角度から光を受け、木材の内部組織が立体的に現れます。
工房で最初に生まれた製品が、無垢材で作られたカッティングボード|ウォールナットでした。木材の一枚一枚が持つ木目の流れに合わせて八角形の外形を整えるため、仕上がりの輪郭はそれぞれわずかに異なります。逆向きの角度をつけた木口は指掛かりになり、調理台に平らに置いた状態や表面が濡れた状態でも持ち上げやすく、食材を載せてそのままサービングボードとしても使えます。
空間と使い方に応じたダイニングテーブルの構造
無垢材のダイニングテーブルを選ぶ際には、部屋の広さに対する抜け感と、座ったときの動線を両立させることが重要です。2015年にデザインされたJN01 ダイニングテーブル|アメリカンウォールナットは、Noyerが手がけた最初の大型家具です。天板の角を落とした八角形を基調とし、周囲のエッジを45度で切り落としています。
このテーブルの構造には、工房での細かな手仕事が反映されています。
- 板材の選定:幅の広いウォールナット材を選り分け、板ごとの濃淡と木目の連なりを確かめながら一枚の天板に接ぎ合わせます。
- 専用設計の脚部:天板の浮遊感を保ちながら構造の安定を得るため、3本の細身の脚と銅のディテールを手作業で組み上げています。
- サイズオーダー製作:注文を受けてから工房で製作する受注生産(納期約4〜6週間)を採用しており、設置する部屋の寸法や動線に合わせて天板のサイズ変更が可能です。
暮らしに合わせた天板の選び方や寸法のご相談は、テーブルの一覧や、テーブルに関するよくある質問と回答のページをご参照ください。
日々の道具に宿る機能性と納まり
デンマーク家具の考え方は、部屋の主役となるテーブルだけでなく、毎日手にするキッチン用品の使い勝手にも息づいています。
ウォールナット製マグネットナイフラックは、壁面から3cm浮いた位置に収まるようスチールレールで固定されます。柄の後ろに指が自然に入るため包丁を素早く手に取ることができ、刃先は木肌に触れて保管されます。正面にビスや留め具が見えない構造により、ウォールナットの木目と45度のエッジがすっきりと壁面に並びます。
無垢材の経年変化とお手入れ
アメリカンウォールナットの無垢材は、日常のなかで光を浴び、使い込むにつれて落ち着いた風合いへと色合いが馴染んでいきます。定期的な表面処理や日常のメンテナンス方法については、お手入れとメンテナンスにまとめています。
Valbyの工房で素材を確かめる
木材の実際の重み、手触り、斜めカットのプロファイルは、実物を見ることでより明快に把握できます。ValbyにあるNoyerのショールームでは、工房の製作環境とともに完成品を常設展示しています。寸法や配置に関する具体的なご相談は、お問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡ください。









